MERSの予防法も載っています。
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グノシー -
MERSで大混乱の韓国、日本製マスクが引っ張りだこ
またも責任逃れに終始する政府機関に呆れる国民
2015.6.8(月)
アン・ヨンヒ
*画像は、韓国・ソウルの繁華街、明洞
6月6日土曜日の12時頃、筆者の携帯に「国民安全処」から緊急災難メッセージが入ってきた。
開けてみると、
「MERS(マーズ=中東呼吸器症候群)の予防
1.よく手を洗うこと、
2.せきやくしゃみの場合は口と鼻をかくす、
3.発熱、呼吸器症状の人には接触しないなど」
とあった。
国民安全処と言うのは、セウォル号沈没事故の後、朴槿恵(パク・クネ)大統領の鶴の一声で作られた組織で、従来の安全行政府安全管理本部、消防防災庁、海洋警察庁を統合したもの。
安全に関する国家の最高決定機関となっている。
そんな組織から国民に向けて一斉に発せられたマーズへの対処法にしては、遅すぎるし、何とも基本的すぎて何の役にも立たない。
韓国では5月の20日に最初のマーズ患者が確認されてから、6日現在で計50人の患者が発症し、このうち4人が死亡した。
国民安全処よりずっと早い先月末の段階で、「カカオトーク」など、SNSではマーズに関する団体向けの警告メッセージが出回っていた。
■ 明洞に閑古鳥鳴く
その内容は、「地方でマーズウイルス感染者が出た。
このウイルスは
「感染力が強く、致死率が40%、有効なワクチンも治療法もなく、接触するだけで感染するとのこと」
だったり、某病院へは行かないようにとか、ある病院の患者数などが公開されたりといったものだった。
正確かどうか分からない情報も紛れ込み、人々を怖がらせるのには十分だった。
週明けには韓国がマーズ危険国に指定されたことで、韓国を訪れる観光客がめっきり減り、明洞(ミョンドン)では閑古鳥が鳴いているというニュースが流れた。
マーズは、2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症で、原因となるウイルスは、MERSコロナウイルスと呼ばれている。
主に中東地域で患者が報告されている。
発熱、せき、息切れなどの症状が見られ、下痢など消化器症状を伴う場合もある。
感染しても症状が現れない人や軽症の人もいるが、高齢者や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全など、基礎疾患のある人は重症化する傾向にあると言われる。
現在、ワクチンや効果的な治療法はなく、治療は症状に応じた対症療法となる。
感染経路は、まだ正確には分かっていないが、ヒトコブラクダがMERSコロナウイルスの感染源動物の1つであると考えられている。
現在、セウォル号と等しく、韓国政府の初動対処がいかに遅れていたかが問題になっている。
さらに、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が、政府とソウル市が感染者の追跡調査過程で情報の共有ができなかったと発言したことで、感染者管理の問題点などが露呈している。
ソウル市は、6月4日
「3次感染者と確認された35番目の患者(38)が、ソウル市内で大規模な行事に参加したにもかかわらず、政府が関連情報を提供していないと発表」、
これに対し保健福祉部は
「ソウル市の主張は間違っている」
とし、公開的に抗議した。
■ 対立する国とソウル市
韓国の文亨杓(ムン・ヒョンピョ)保健福祉部長官は、6月5日に記者会見を開き、前日に朴ソウル市長が、福祉部がマーズの情報を共有せずにいる、と主張したことに対し
「事実と異なる部分があるので、かえって国民の不安を増幅させる」
とした。
さらに
「福祉部は5月31日に該当患者に対する疫学調査を迅速に実施し、その結果を疾病管理本部・ソウル市疫学調査官などと団体情報共有SNSを通してリアルタイムで共有し、6月3日にはソウル市と実務会議も開催した」
と明かした。
福祉部では朴市長の言動に真っ向から対立する形で、大規模な行事に対する追跡過程で逆にソウル市の協力がなかったと主張した。
文長官は、
「住宅組合総会(感染者が参加したと疑われている大規模行事)の参加者と関連し、隔離措置などのために該当行事の参加者リストを提出してほしいと再三言ったにもかかわらず、組合が資料提出を拒否した。
そこでソウル市側にリストの確保協力を要請した。
また、その組合がソウル市の要請にもかかわらず資料提出を拒否する場合は、警察力を動員して強制執行する」
と述べている。
青瓦台(チョンワデ:大統領府)も、35番目の患者が1500人もの市民と接触したという朴市長の前日発表に対し、
「関係している人たちの言葉がお互い食い違い、不安と混乱を増幅させている」
と懸念を表明した。
こうした政府の発言を見るだけでも混乱の真っ只中にあることが分かる。
そうしたなか、ソウル市内の薬局ではマスクが売り切れ、マスク関連企業の株価は一斉に上がった。
ただ、それでもマスクをしている人は、日本で見かけるよりずっと少ない。
どう見ても外国人の方がマスク着用率がずっと高そうである。
そうこうしているうちに、6月6日、韓国では最初にマーズ完治者が出た。
最初は治療法がないということで、悲観していた韓国人にとってはうれしいニュースである。
彼女は、退院してすぐに国民に対して謝罪した。
■ 謝罪しつつも政府を批判
なぜなら、彼女は最初のマーズ患者の妻だからだ。
彼らはずっと中東に行ってきた事実を意図的に隠していたのではないかという非難を浴びてきた。
マーズ患者第1号である彼女の夫は、バレイン駐在当時、マーズ危険国家であるサウジアラビアに業務で出張したことを明かさなかったからだ。
彼女は、
「こんなに拡散するとは思いもしなかった。すぐに治療できると思っていた。夫の熱が40度近くあったので気が動転していた。だますつもりはなかった」
と釈明した。
しかし、彼女は
「ウイルスを持ち込んだのは間違いだが、病院と保健当局の対処が1960年代のレベルだった」
と、政府への非難も忘れなかった。
さて、まだしばらくマーズの危険性にさらされているなかで、先日SNSで、こんなメッセージを受信した。
「私は保健福祉部の傘下機関である製薬関連部署で働いています。
中東出身の専門家が教えてくれた予防方法をお教えしましょう」
「インフルエンザなどのウイルスから身を守る最も効果的な方法は、鼻の中にワセリンを塗ることです。
米国ではインフルエンザや鼻炎などを避けるために子供たちも鼻の穴にワセリンを塗ると言われています」
「アレルギー原因物質やウイルスなどは、水に馴染みやすく呼吸器を通じて簡単に感染するのですが、脂溶性のワセリンは水に拡散したウイルスが体に浸透するのを防いでくれるそうです。
マーズで不安な人はやってみてください」
筆者が薬局へ行くと、鼻の穴の中に塗る薬を売っていた。
実際、飛ぶように売れているらしい。
筆者も残りわずかの日本製(薬局の人によると、マーズのウイルスを防いでくれるのは、日本製しかないとか)のマスクと鼻の穴に塗る薬を買ってきた。
これで予防は万全だと願いたい。
https://gunosy.com/articles/aPWOq
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何か…MARSについて、わかりやすい記事でした。