なかなか理解できない中東情勢
オバサンが初めてイスラム教徒と会話したのは、旅行先のマレーシアでした。
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人質交渉でヨルダンに頼ったのは失敗
なぜトルコでなくヨルダン…日本政府が対イスラム国交渉で犯した“選択ミス”
野尻民夫 2015.01.29
27日にイスラム国から公開された画像を伝える日本国内のニュース(YouTube「ANNnewsCH」より)
イスラム国人質事件をめぐり情報が錯綜している。
一時は
「交渉が成立し、近いうちにイスラム国が後藤健二さんを解放する」
との情報が流れたが、その後は再び交渉が難航しているとの見方が広がり、本日朝には
「現地時間の29日木曜日の日没までに、リシャウィ死刑囚をトルコ国境に連れてこなければ、ヨルダン軍のパイロットのムアーズ・カサースベは即座に処刑される」
という新たなイスラム国のメッセージがアップされた。
いずれにしても、交渉は完全にイスラム国ペースで進んでおり、日本もヨルダンも厳しい判断を迫られていることは確かだろう。
とくに、追いつめられているのがヨルダンで、自国パイロットの解放を優先しなければ当然、国内世論が黙っていないが、日本からは後藤さんの解放協力を要請され、イスラム国もあくまで解放は後藤さんひとりと主張。
一方、同盟国のアメリカからは
「人質の交換には応じるな」
とプレッシャーをかけられている。
ヨルダンとしてはどうなっても反発を受けるのは必至で、ただでさえ、国内情勢が不安定なところに、大きな火種を抱え込まされたかたちなのだ。
今後の行方はまだ不透明だが、こうした状況に専門家から
「そもそも日本政府がヨルダンを頼ったこと自体が間違いだったのではないか」
との声が上がっている。
日本政府は少なくとも後藤さんがイスラム国に拘束された昨年11月にヨルダンに現地対策本部を置き、以来、交渉窓口をヨルダン政府に委ねてきた。
しかし、ヨルダンは親米国であるだけでなく、現状、もっとも激しくイスラム国と対立している国であり、イスラム国空爆の有志連合にも参加している。
当然、イスラム国との直接的な交渉ルートがあるわけでもない。
むしろ、その選択がイスラム国を硬化させ、解決を大幅に遅らせたのではないかというのだ。
いや、解決を遅らせただけではない。
日本がヨルダンに現地対策窓口を置いたことで、イスラム国側は敵対国に揺さぶりをかけようと、リシャウィ死刑囚の解放を持ち出したと考えられる。
つまり、日本政府の選択が無関係なヨルダンを巻き込み、イスラム国側に新たなカードを与えてしまった可能性が高いのだ。
では、日本はどうすればよかったのか。
同志社大大学院教授で中東問題の専門家・内藤正典氏は、26日のテレビ朝日『報道ステーション』に出演した際、こう話した。
「今となっては遅いのですが、事件発生当初の段階で、(日本政府が協力を)トルコに要請をしていれば、まず、トルコ国民は日本の要請に関していえば、ほぼ100パーセント好意的にみるんですね。日本の為になにかしなければいけないと(トルコは)思う」
「しかも人質を49人昨年とられて、3ヶ月におよぶ交渉のすえ、全員無事解放している。なおかつ米軍の対イスラム国の攻撃要請に対しては頑として首を縦に振らない。攻撃のためには基地を貸していない」
たしかに、イスラム国爆撃の有志連合にも参加しているヨルダンに対して、トルコは昨年9月にオバマ米大統領から「攻撃参加」を強く要請されたものの、その呼びかけを拒否している。
また、イスラム国と独自のルートをもち、中東の中で人質交渉を成功させた実績が最もある国でもある。
また、内藤教授は情報の面でも、トルコの方がはるかにメリットがあったのではないかと語っている。
「それにトルコとシリアの間は人の往来が非常に活発ですので、結局トルコ側でそういう世論を醸成すればシリア側に伝わるんです。しかし、ヨルダンからそこへ伝えるのは困難です。」
(26日の『報道ステーション』)
「現地対策本部はヨルダンでなくトルコの首都アンカラに置く方が、はるかに情報が集中してくる。多くのガセ情報から本物を選ぶときに、ヨルダンでは欧米の情報機関が中心になるが、トルコでは欧米+現地情報が得られる」
(23日のツイッター)
こうした意見は内藤教授がトルコの専門家だから出たものではない。
宮田律氏はじめ他の中東の専門家の間でも同じ見方をとる人は多い。
中東支局の経験がある全国紙の外信部記者もこう話す。
「日本政府は今頃になって、トルコとシリアの国境で引き渡しがある、として、トルコ政府にも協力を働きかけ始めましたが、遅すぎます。初動段階で日本政府がトルコに現地本部をおいて交渉を依頼していたら、ここまで事態が錯綜することはなかったかもしれません。もしかしたら、Youtubeでの公開もなく、秘密裏に交渉が進み、それこそ身代金で湯川遥菜さんも解放された可能性もあった」
しかしだとしたら、日本政府はなぜトルコではなく、ヨルダンを選んだのだろう。
まず考えられるのは、アメリカの顔色をうかがった判断、ということだ。
前述のように、トルコはイスラム国に対しては独自外交を展開しており、アメリカとは距離をとっている。
「テロとの戦い」でアメリカに追従する安倍政権としては、親米で有志連合に入っているヨルダンに現地対策本部をおくのが当然、と安易に選んでしまったの可能性が高い。
また、この判断には外務省の事情も関係したのではないかとささやかれている。
今回の人質交渉を担っているのは外務省の中東アフリカ局だが、同局はアラビア語の研修を受けたアラブスクール出身者が主流のため、トルコ系のルートは軽視されがちなのだという。
「しかも、局長の上村司氏も元イラク大使館参事官で、同代理大使時代にイラク日本人外交官射殺事件にも遭遇した人物ですから。ヨルダンのほうに人脈が圧倒的にある。それで、トルコに、という省内の声をおさえて、ヨルダンに本部をおいたんでしょう」
(全国紙・外務省担当記者)
こんな大事な決定を省内の力学で決めていたとしたら唖然するしかないが、いずれにしても、安全保障や危機管理などどという名目で「戦争のできる国」づくりをめざす安倍政権の実態はこんな程度ということなのである。
http://lite-ra.com/2015/01/post-826_2.html
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そうなんや
中東って、わからない…
日本から出たくないわ~
広い世界も別に知りたいともおもわないし…
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人質交渉でに頼る国への考慮
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