
北朝鮮でハマグリのガソリン焼きを食べてみた
—朝鮮人「たまに当たる人がいるけど焼酎飲めば大丈夫」—
北朝鮮の名物料理といえば、ハマグリのガソリン焼きだ。
これを食べずして北朝鮮旅行をしたとはいえない(と言ってる人もいる)。
それくらい人気の料理ならば食べないわけにはいくまい。
ということで、実際に北朝鮮を旅行した日本人旅行者から「ハマグリのガソリン焼き体験」を聞くことができたのでお伝えしたいと思う。
最初は「危ない食べ物」というイメージがあったらしいが、食べてみるとかなり美味しかったという。
■ 本来は冬にやらない料理
2012年1月下旬、その日本人旅行者はマイナス10度以下という極寒の状況下でハマグリのガソリン焼きを体験。
外でしか調理できないため、ブルブルと震えながら調理を見守ったという。
本当は、この季節にはやらないそうだ。
■ 使用したガソリンはペットボトル2本分
観光ガイドスタッフがハマグリを市場で購入してホテルの裏庭の地面に置き、そこにガソリンをぶっかけてライターで火をつける。
「ゴッバオン!」と爆発するのではないかとドキドキしたそうだが、それはなかったようだ。
ガソリンは500mlペットボトル2本分を使用し、少しずつハマグリにぶっかけていく。
「ブボボモワッ!」と火柱が出ることもあったが、爆発することなくハマグリは焼かれていき、およそ5分ほどで炎が消えたという(調理終了)。
■ ハマグリには少しだけ生の部分も
「あまりにも寒かったため、ハマグリが発する熱で手を温めました。
本当はこの場で食べるのですが、マイナス10度以下で厳しかったのでホテルに持ち込んでレストランで食べましたよ」と語るのは、今回ハマグリのガソリン焼きを体験した日本人旅行者。
で、いちばん重要なお味はどうなのか?
日本人旅行者によると「予想に反して激ウマでした!
絶対にガソリン臭くて無理だと思っていのですが、今まで食べたハマグリのなかでもトップクラスの美味しさでしたよ。
まったくガソリン臭くなくて、新鮮なのもわかりました。
でも少しだけ生っぽいところもありましたね」とのこと。
■ たまに当たる人がいるけど焼酎飲めば大丈夫
えっ? 生で食べても大丈夫なの?
北朝鮮の港では獲れたばかりのハマグリを生のまま食べることがあるそうで、少しくらい生でも気にすることはないらしい。
たまに当たることがあるらしいが、そういう人は決まってビールを飲んでいるという。
「ガイドさんが言ってましたが、稀らしいのですがハマグリのガソリン焼きを食べて当たる人もいるそうです。
当たる人には法則があるそうで、ハマグリと一緒に焼酎を飲んでいなかった人が当たることがあると言ってました。
ビールのようなアルコール度数の低いお酒を飲んだ人は当たりやすいのかもしれません」
(日本人旅行者談)。
■ ハマグリにカニが入っているとラッキー
ハマグリのガソリン焼きを食べていると、たまにカニの子どもが入っていることがあるという。
北朝鮮では「ハマグリにカニが入っていたらラッキー」といわれているらしい。
冬のハマグリの場合はカニが入っている確率が低くなるらしいが、日本人旅行者が食べたところカニが入っていたとのこと。
ラッキーですな!
「日本語が流暢な朝鮮人のガイドさんに、最近日本で流行っている言葉を教えてほしいといわれたのでステマ(ステルスマーケティング)を教えてあげたんですけど、そしたら「これハマグリのステマ」とか言い出して困りました(笑)」。
■ 灯油で焼かない理由
とにかく、ハマグリのガソリン焼きはかなりの美味らしい。
それにしても、どうして灯油じゃなくてガソリンで焼くのだろうか?
それには理由があり、ガソリンは燃焼するとニオイを残さないらしく、燃料臭くならないらしい。
灯油で焼くと、かなり灯油臭くなるという。
ハマグリのガソリン焼きは調理に慣れている現地の人たちだからできるものであり、皆さんは絶対に真似をしないようにしよう。
大きな事故やケガに繋がる可能性もあるので、絶対にやめよう。
ちなみに、北朝鮮にはハンバーガーショップも存在する。
Photo&Traveler: Kuzo
http://rocketnews24.com/2012/02/06/179189/