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フランスの大学や高等教育機関

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同志社大学が提携しているフランスの高等教育についての説明です。

フランスで学ぶなら、フランス語ができないといけないんでしょう…

語学~

↓↓↓

■エコール・セントラルとは?

エコール・セントラルと言われても知らない方が多いかもしれません。その原因の一つにはアメリカの大学や留学の情報は比較的入手しやすいのですが、フランスの大学や高等教育機関の情報が入手できないことが挙げられるかもしれません。

エコール・セントラルついて説明するためにはフランスの教育システム、特に日本の大学教育に相当する高等教育システムに少し触れておく必要があります。


■大学とグランゼコール

日本の大学教育に相当する高等教育機関としては、主に大学や大学校があるのはみなさんご存知だと思います。

フランスでは大学(複数形でUniversit・s)とグランゼコール(複数形でGrandes Ecoles)というものがあります。複数形のグランド・ゼコールや単数形のグランド・エコールなどとも呼ばれますが、ここでは日本ではグランゼコールが一般的に用いられているようなのでグランゼコールにしておきます。

このグランゼコールというのはフランス独自の高等教育機関です。それゆえ日本の学生にはなじみがないのではないかと思います。

大学はパリ大学(実際はパリ第○大学などのように専攻により番号で分かれています。)というように、耳にしたことがあり分かりやすいと思います。大学の修了年数は日本のものとは異なりますが、規模やシステムなどは概ね日本の大学のようなものです。

一方、グランゼコールは少数精鋭の教育を行い、各界のリーダーなどを養成することを目的としている教育機関です。一般にエリート養成機関として認知されており、有名なグランゼコール出身の学生の多くは、指導的立場で活躍しています。

大学はアカデミック、グランゼコールはより実学的といった印象です。

ここで、注意して欲しいのは、エリートと言う概念です。

日本でも○○大学を出たらエリートというような言い方をしますが、フランスでのそれとは少し違います。フランスでは、本当により実践的な教育を受け、企業や官庁で本当の意味でリーダーシップを発揮できる人を言います。たとえば、カルロス・ゴーンさんもグランゼコールの出身です。

少し話が長くなりましたが、フランスの高等教育に関して理解しておくことは留学する上で大切なことです。もし、知らないで行くと、手続き上でも訳の分からないことに遭遇してしまうこともあるでしょう。

一般的に、グランゼコールの中でもトップクラスの学校として知られているのは、理工系では、エコール・ポリテクニーク(理工科学校)、エコール・ノルマル・シュペリウール(高等師範学校)、エコール・セントラル、エコール・デ・ミン(パリ国立高等鉱業学校)、ESPCI(パリ工業物理化学高等学校)などです。

同志社大学は現在、これらのうち、エコール・セントラルとESPCIと学術協定を結んでいます。各校ともそれぞれ特徴があり、留学生の立場からみると、ポリテクニークとESPCIは理工学的(ポリテクニークはより理論的、ESPCIは実験的)、エコール・ノルマル・シュペリウールは理学的、エコール・セントラルは工学・技術的な感じがあります。

大学にはバカロレアという全国共通の大学入学資格試験に合格すれば入学できますが、これらのグランゼコールに入学するのはバカロレアで優秀な成績を残し、その後標準で2年間、グランゼコールの選抜試験に合格するための準備学級(プレパ)と呼ばれる学校で猛勉強し、各グランゼコールの選抜試験に合格しなければなりません。その競争率は何十倍という熾烈なものです。


■エコール・セントラル

グランゼコールに関して、少しは分かって頂けたと思います。では、エコール・セントラルに関して説明します。

エコール・セントラルはもともとパリに1校在りましたが、現在は拡大し、パリ、リール、リヨン、ナント、マルセイユ、そして中国の北京に計6校あります。
エコール・セントラルの標準修了年数は3年であり、高校卒業後、準備学級の2年間を含めると5年間となり、大学院大学のような性格を持ちます。

エコール・セントラルは先程述べたように、理工系のリーダーを養成する学校です。このような人は、例えば企業を例にとると、幹部職として色々なことに目を向け、引っ張って行かなければなりません。ですので、あらゆることに精通してなければなりません。

エコール・セントラルでは、入学して1年目と2年目は専攻を持たずに、物理、数学、化学、生物学そして経営学などを受講します。そして、国内外での企業研修が義務付けられています。
3年目に専攻(オプション)を持ち、より専門的な科目を受講し、そして半年以上を国内外の企業研修に従事します。この企業研修ではより実践的な研究をします。これらすべてを無事にクリアーすると技師国家資格(Dipl・me d'ing・nieur)が授与され修了し卒業したことになります。

この技師国家資格が就職に非常に有利になると言われています。また、修了年数から技師国家資格保持者は修士レベルの学力を有するとみなされます。エコール・セントラルの学生および卒業生はセントラリアンと呼ばれ、フランスで活躍しています。

しかし、中には研究職に進みたい学生もいます。特に博士課程(日本の博士後期課程)に進もうと考えている学生はさらに3年目に研究修士(Master de recherche、Master by research)をとるために登録し、授業と研究を行います。すべてを無事にクリアーすると研究修士号を取得できます。
エコール・セントラルの学生がこの課程を修了すると結果的に技師国家資格と研究修士号を取得することになります。それから博士号をとるために博士課程に進学し、研究に励みます。研究成果を博士論文にまとめ、博士論文が優秀と認められ、諮問に合格すれば博士号が授与されます。


https://www1.doshisha.ac.jp/~kogakubu/kyoutei.html

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