もう、お盆ですね
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暮らしのガイド
2013/07/16 UPDATE
まるで異世界?! 読んで得する各地の「お盆」事情
「葬儀・葬式」ガイド
:吉川 美津子
年中行事のなかでも、特にお盆は地域色の強い行事といわれています。
そもそもお盆とは、ご先祖を思い感謝する期間で盂蘭盆会(うらぼんえ)という仏教の言葉が元になっています。
しかし、お盆にまつわる風習は仏教では説明できない部分も多く、日本古くから各地で行われてきた先祖供養と、仏教とが融合して現代の姿になったと考えるほうがしっくりきます。
■ お盆は7月? それとも8月?
「お盆休みに入りました」
といわれるのは一般的に8月。
ただ、それはあくまで「休暇」という意味。
ご先祖をお迎えするお盆という意味では、
「七月盆」
「八月盆(月遅れ盆)」
「旧盆」
と、大きく3つの時期に分かれます。
□1.七月盆……新暦7月15日を中心としたお盆(東京・横浜など)
□2.八月盆……新暦8月15日を中心としたお盆(全国的に多い)
□3.旧盆……旧暦7月15日を中心としたお盆(沖縄など)
お盆の時期がまちまちなのは、明治になって旧暦が新暦に切り替えられたとき、採用した暦が地域によって違うため。
新暦になったときに政府のお膝元だったからか、そのまま新暦7月をお盆としたのが東京。
稲作労働や季節感などの関係で、月遅れの8月をお盆とした地域が圧倒的多数。
新暦に変更せず、旧暦を重視したのが沖縄。
独特の習俗を大切にしている沖縄では、正月以外の多くの行事で旧暦を採用しています。
■ ナス畑には、地獄の入り口がある?
「7月1日にはナス畑に近寄ってはいけない」
といった一風変わった風習が伝わっている地域があります。
この日は「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」といわれ、地獄の蓋が開いてご先祖の霊がそれぞれの家路へ旅立つ日とされています。
ナスの畑からは地獄の釜が開く音と、精霊の叫び声が聞こえるから行ってはいけないとか。
その一方で、あえて地面に耳を近づけて精霊の声を聞くといった地域もあるそうです。
ちなみに盆入りは1日とするところと、7日とするところがあります。
「盆入り」したら、盆を迎えるにあたって仏壇やお墓の掃除をしたり、精霊棚を作ったりしてお盆を迎えるための準備を整えていきます。
ご先祖が歩いて帰ってこられるように、集落の人が総出で「盆道つくり」をする習慣もあちらこちらで見られます。
地域によって「昆虫採集」には用心を!
■ 昆虫採集には要注意!
お盆にまつられる先祖の霊魂の呼び方は、オショロサン、ノノサン、ソンジョサンなど、地域によって実にさまざま。
精霊棚に馬をかたどったキュウリや牛をかたどったナスを供えるのも、
「馬に乗って一刻も早く来てください。牛に乗ってのんびりと戻ってください」
という願いが込められているのです(なかにはトンボやセミ、カマキリに乗って訪れると伝えているところも)。
そのような言い伝えがある地域では、
「その頃に飛んでいる昆虫類は捕まえたり、追い払ったりしてはいけない」
といわれています。
夏休みの子供の自由研究で、昆虫採集を考えている人は要注意。
精霊を迎える場所、送る場所も山、川、海、墓地など、地域によって違います。
■ ご先祖と新仏は一緒? 区別する?
全国各地でよく見られる盆棚の形態は、仏壇の近くに棚を作り、その上に花や供え物をそなえるというスタイル。
もう少し本格的になると四隅に若竹を立てて縄を通し、そこに稲や麦や季節の産物をホオズキと一緒に吊るします。
問題は、ご先祖と新仏になった(その年に亡くなった)霊を一緒にするか、区別するかという点。
新仏も一緒に祀られることが多いようですが、地域によっては
「新仏は荒々しいため、区別するべき」
という考え方もあります。
その場合、本仏とは別に縁側や軒下に新仏専用の「アランタナ」と呼ばれる別の棚が設けられます。
「荒々しいから」と書くとなんだか抵抗がありますが、実際は親戚や近隣が新盆見舞いに訪れやすくする配慮からだそう。
また、新仏の霊が道に迷わず帰ってこられるようにという優しさもあるのかもしれません。
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