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帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い□Amazon

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恥ずかしながら…自称・韓国反日研究家のオバサンですが…

読んでいませんガーン


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帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い

単行本 ・ 2014/11/7

朴 裕河 (著)

単行本 ¥ 2,268


本内容紹介

性奴隷か売春婦か、強制連行か自発的か、異なるイメージで真っ向から対立する慰安婦問題は、解決の糸口が見えないままだ。

大日本帝国植民地の女性として帝国軍人を慰安し続けた高齢の元朝鮮人慰安婦たちのために、日韓はいまどうすべきか。

元慰安婦たちの証言を丹念に拾い、慰安婦問題で対立する両者の主張の矛盾を突くいっぽう、「帝国」下の女性という普遍的な論点を指摘する。

2013年夏に出版された韓国版はメディアや関連団体への厳しい提言が話題になった。

本書は著者(『和解のために』で大佛次郎論壇賞受賞)が日本語で書き下ろした渾身の日本版。



メモ内容(「BOOK」データベースより)

性奴隷vs.売春婦、もはやこの議論は無意味か。

対立する「記憶」の矛盾を突き、「帝国」と植民地の視点で見直す。

「慰安婦問題」解決のため、“第三の道”を提案する、大佛論壇賞受賞者による渾身の日本版。



メモ目次

第1部

慰安婦とは誰か—国家の身体管理、民間人の加担(強制連行か、国民動員か

「慰安所」にて—風化する記憶

敗戦直後—朝鮮人慰安婦の帰還)


第2部

「植民地」と朝鮮人慰安婦
(韓国の慰安婦理解

記憶の闘い—韓国篇

韓国支援団体の運動を考える

韓国憲法裁判所の判決を読む

“世界の考え”を考える)


第3部

記憶の闘い—冷戦崩壊と慰安婦問題(否定者を支える植民地認識

九〇年代日本の謝罪と補償を考える

ふたたび、日本政府に期待する

支援者たちの可能性に向けて)


第4部

帝国と冷戦を超えて(慰安婦と国家

新しいアジアのために—敗戦七〇年・解放七〇年)



メモ著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

朴 裕河

1957年、ソウル生まれ。

韓国・世宗大学校日本文学科教授。

慶應義塾大学文学部国文科を卒業、早稲田大学大学院文学研究科、日本文学専攻博士課程修了。

『反日ナショナリズムを超えて』(2005年、河出書房新社)で、日韓文化交流基金賞を受賞。

『和解のために—教科書・慰安婦・靖国・独島』(2006年、平凡社。

現在、平凡社ライブラリー)で大佛次郎論壇賞受賞。

夏目漱石、大江健三郎、柄谷行人などの作品を翻訳し、韓国に紹介

(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)




キラキラ読者評価

★★★★★/5つ星のうち
☆バランスの取れた良い本

投稿者 klezmer

投稿日 2014/12/20


著者は韓国人だが、日本軍人が朝鮮半島の村でサーベルを振り回しながら韓国人の処女を誘拐して性奴隷にしたといった通俗的な慰安婦像には批判的である。

朝鮮人を含む民間業者が詐欺的な手法を用いて慰安婦を集めていた実態や、一定の賃金が支払われていたことなど、韓国の挺身協などが触れたがらない都合の悪い事項も誠実に記している。


もっとも、彼女たちが自発的な売春婦であるといった右翼的な慰安婦像に同調するものでは全くなく、日本軍の関与の下で事実上拒否できない状況で売春を強要されていたことや、慰安婦の多くが朝鮮人だったことが朝鮮半島への帝国主義支配と無縁ではないことも論じている。


著者の引用する資料は1990年代以降に慰安婦問題がイデオロギー的に脚色される以前に書かれた兵士の手記なども多く、おそらくはかなり実態に即していると思う。


こうした実態認識の下で、日本政府が1965年の請求権協定で国家間賠償はすべて解決済みとの立場を堅持しつつも、日本の帝国主義支配に対する道義的な責任として河野談話を出し、アジア女性基金を立ち上げたことを、その問題点を指摘しつつも、一応は評価している。

おそらくは、日本では和田春樹さんなどと一番立場が近いと思う。


おそらく韓国でこの著者のような見解が主流となれば、自民党や民主党の比較的リベラルな層とも十分に接点が出てくるだろうし、欧米的な価値基準でも十分に受け入れられると思う。

しかし、残念ながら、日本会議系の超保守が政権中枢部にいる原状では、当分は望み薄だろう。


この本は研究者的な誠実さを感じさせる至極まっとうな本であり、あくまで基本線は反帝国主義、女性の人権擁護である。


著者はいわゆる左翼運動家が69頁以下で示されるような慰安婦の多様な生の声を軽視して、自分たちのイデオロギッシュな慰安婦像(横暴な日本民族に虐げられる純粋な韓民族の象徴?)に適合的な証言だけを恣意的に選別強調することを批判する。

うまい表現が思いつかないが、本来インターナショナリズムやフェミニズムと親和的であるべき左派運動が、ナショナリズムやマッチョイズムと結びつき、生の慰安婦を置き去りにした奇妙な左右合作状態となっていることこそ、著者が批判したいことではないだろうか。


慰安婦問題を竹島独島問題と同様の極めて民族主義的な主題とすることは、貧困と家父長制を背景として「自発的」に売春に従事せざるを得なかった女性達(なお現実の朝鮮人慰安婦が主として詐欺的手法で調達されていたことは前記の通りである)に対する差別を助長する側面もある。

著者が283頁以下で米軍基地問題(いわゆる洋公主問題)に言及しているのも、そうした文脈で理解すべきであって、「悪いのは日本だけではない」といった安易な責任回避論(韓国からみれば日本免罪論?)と結びつけるべきではない。


すなわち、著者は挺身協に代表されるような韓国の左翼運動家には批判的な目を向けているが、日本の右翼(端的にいうと日本会議や靖国神社の遊就館の歴史観に同調する超保守層)を擁護代弁するものではないことは215頁以下の記述からも明らかだ。


心配なのは、この本が日本の右翼に全体の文脈を無視して曲解され、彼らの責任回避言説に悪用されるのではないかということ。

例えば、著者は狭義の強制連行論には基本的に反対の立場だが(少なくとも朝鮮半島に限定すれば狭義の強制連行は一般的でなかったという意味において)、あくまで植民地支配の文脈での構造的強制性はあったという理解だと思われる。

この点を踏み外して、植民地支配自体を全面肯定するような立場の論客が、強制連行否定論の部分だけをつまみ食いするようなことが起こると、著者の韓国での立場も苦しくなるだろう。

そうしたことが起こらないように望みたい。


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オバサンが読んでいないので、多くの人が参考になったと言うカスタマレビューをアップいたしました。

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