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防空識別圏とは?領空との違いをわかりやすく

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日本と愉快な仲間たち
 
日本や世界の動きを、わかりやすく、時には面白おかしくご紹介しています^^
 
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防空識別圏とは?領空との違いをわかりやすく
 
 
防空識別圏って、ニュースで最近よく耳にするようになりましたね。
 
中国が、尖閣諸島上空に防空識別圏を設定したことで
 
日本を始め、アメリカや韓国などの周辺国家が、抗議しています。
 
 
領空は、聞いたことがありますが
 
防空識別圏は聞き慣れない言葉ですね。
 
今回は、この防空識別圏と領空の違いをわかりやすくご紹介します。
 
 
 
■ 領空とは?
 
領空とは、領海の境界線までの空のエリアです。
 
領海は、領土の海岸線から
 
12カイリ(約22km)までとなっています。
 
ほとんど国土の上空と言えるエリアです。
 
 
■ 防空識別圏とは?
 
防空識別圏とは、領空の外側に設けられた
 
エリアのことをいいます。
 
これは、何のために設置しているのかといいますと
 
外国の飛行機が、悪意を持ってやってきた時に
 
領空に侵入されてから対応していては、遅すぎるからです。
 
戦闘機であれば、数十秒もあれば、領土上空に到達するため
 
国民の命や財産を守ることができません(;゜Д゜)
 
そのため、防空識別圏に侵入してきた外国の軍用機に対して
 
戦闘機によるスクランブル(緊急発進)を行い
 
前もって警戒するためのエリアとなります。
 
とはいえ、国際法上の法的根拠は特にありません。 
 
 
 
■ 防空識別圏と領空での対処の違い
 
領空に入る場合の許可
 
領空に、外国の軍用機が入る場合
 
必ず飛行の許可をとる必要があります。
 
当然ですね(^_^;)
 
民間の航空機の場合は、前もって航空協定を結んでいで
 
フライトプランを飛行前に提出しています。
 
管制機関の、飛行の承認を受けた上で
 
航空機は飛行しています。
 
正体不明の飛行機が、警告を無視して領空内に入ってきた場合
 
外国の軍用機に対しては
 
 
軍事行動を取る権利が、国際法上認められています。
 
民間の航空機を撃ち落とすことは、いかなる場合でも禁止されています(後述)。
 
 
 
■ 防空識別圏に入る場合の許可
 
領空に対して、防空識別圏は、国際法上の法的根拠はありません。
 
外国に許可を求めることはできますが
 
強制力はありません。
 
あくまで、このエリアに侵入してきた外国の軍用機に対して
 
戦闘機によるスクランブルを行い
 
このまま進むとわが国の領土ですよ、と注意や警告を行えるにすぎません。
 
防空識別圏での、軍事的な防衛的措置は認められていません。
 
 
■ 日本の防空識別圏はいつ設定された?
 
日本の防空識別圏は、戦後1945年に
 
アメリカが決めたエリアをほぼそのまま使用しています。
 
最近の変更では、2010年6月に
 
日本の最先端の与那国島付近の防空識別圏を拡大しました。
 
これは、もともと日本の領土である与那国島の上空が
 
台湾の防空識別圏と重複していたため、問題があったものなのですが
 
中国との尖閣諸島の問題が、拡大する気配があったため
 
正しく設定し直したものです。
 
↓台湾(中華民国)の国旗。1970年までは中国といえば、こちらでした。
 
 
領空でも民間航空機は撃ち落としてはならない
 
 
■ 1983年に、悲しい事件がありました。
 
大韓航空機爆撃事件といいますが
 
当時のソ連の領空に、大韓航空機が侵入してしまい、
 
ソ連の戦闘機に撃ち落とされ
 
乗客269人全てが、亡くなるという悲劇がありました。
 
このことで、ICAO(国際民間航空機関)では
 
民間の航空機はいかなる理由でも
 
打ち落とすのは禁止されることになりました。
 
(シカゴ条約3条の2)
 
以上で、防空識別圏と領空の違いについてのご紹介でした。
 
防空識別圏に対しての法的根拠がないというのは意外という印象ですね。
 
読んでいただき、ありがとうございました。
 
 
SNSで拡散してもらえたら、スゴク嬉しいです(#^.^#) 
 
 
http://japanandworld.net/archives/1234
 
↑↑↑
 
めっちゃわかりやすいですよ。お父さん。
 
お子様が尊敬なさっているでしょう
 
 
 

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